イエス・キリストの役割は、神の使命と目的がその子供たちを全員救うことであることを表しています。
モルモン教とも呼ばれる末日聖徒イエス・キリスト教会は、イエス・キリストが実在し、神聖な存在であることを証言しています。「その名は『霊妙なる議士、大能の神、とこしえの父、平和の君』ととなえられる。」(イザヤ9:6)イエス・キリストの名前や特別な役割はたくさんありますが、それぞれの役割は神が人類を導いて神の御もとで住むように連れ戻したいという神の願望を表しています。主の目的と使命は、「人の不死不滅と永遠の命をもたらすこと」(モーセ1:39)です。
この記事ではイエス・キリストの役割について述べます。
イエス・キリストはこの地球の創造主です。
モルモン教が信じていることは、すべての人々は神の子供で、この世での生活の前に神の御元で存在していたということです。モルモン教の教義では、この期間のことは前世と呼ばれます。
天の御父、つまり神のその子供たちに対する計画は「救いの計画」と呼ばれますが、子供たちが肉体を得た後、神の戒めを守ることによって神と再び一緒に住むことを選べるように、この地球を創造することが含まれていました。天の御父は御子であるイエス・キリストを選び、世界の救い主であり贖い主となるようになさいました。なぜなら、神は人類が罪を犯すこと、そして悔い改めて御自分の所に戻って来られるための方法が必要であるとご存知だったからです。
天の御父はイエス・キリストに責任を与えて、物質を組織して地球を創造するように命じられました。神の御名によって行動する力と権威である神権を使い、イエス・キリストはその責任を果たしました。
「そしてこの御方は、イエス・キリスト、神の御子、天地の父、時の初めからの万物の創造主と呼ばれ、母はマリヤと呼ばれる。」(モーサヤ3:8)
イエス・キリストは神の御子です
「彼らは言った、『では、あなたは神の子なのか。』イエスは言われた、『あなたがたがの言うとおりである。』」(ルカ22:70)
聖典の中で神は、数回にわたってイエス・キリストを次のように紹介されました。「これはわたしの愛する子、わたしの心にかなうものである。これに聞け。」(マタイ17:5)天の御父はイエスが御子であると述べられ、イエスに対する愛と誉れと敬意を示されました。また、イエスがこの地上で正当に神を代表できるように権威を授けられました。
神について理解することなく、人は神に信仰をもつことができません。イエス・キリストは天の御父について人々に教えられ、真の信仰が神の礼拝へと導かれるようにされました。「すると、彼らはイエスに言った、『あなたの父はどこにいるのか。』イエスは答えられた、『あなたがたは、わたしをもわたしの父をも知っていない。もし、あなたがたがわたしを知っていたなら、わたしの父をも知っていたであろう。』」(ヨハネ8:19)
このようにイエスが、聖典の中で天の御父について言及されたことより的確な指摘は他にほとんど見当たりません。
これらのことを語り終えると、イエスは天を見上げて言われた。「父よ、時が来ました。あなたの子があなたの栄光をあらわすように、子の栄光をあらわして下さい。わたしは、わたしにさせるためにお授けになったわざをなし遂げて、地上であなたの栄光をあらわしました。そしてわたしは彼らに御名を知らせました。またこれからも知らせましょう。それは、あなたがわたしを愛して下さったその愛が彼らのうちにあり、またわたしも彼らのうちにおるためであります。」(ヨハネ17:1、4、26)
わが父よ、もしできることでしたらどうか、この杯をわたしから過ぎ去らせてください。しかし、わたしの思いのままではなく、みこころのままになさって下さい。(マタイ26:39)
そのとき、イエスは声高く叫んで言われた、「父よ、わたしの霊をみ手にゆだねます。」(ルカ23:46)
神の御子として、イエスはいつも天の御父の意志に従いました。
イエス・キリストは全人類の救い主であり、贖い主です
御業が終わりに近づいたとき、イエスは最後の晩餐として知られている出来事の中で、弟子たちと過ぎ越しのお祝いをしていました。その最中に、聖餐の儀式を定められました。そしてゲツセマネの園へ向かわれたイエスは、贖いの業を行われます。イエスはご自分に、人類の罪、苦痛、悲しみ、病を引き受け、人類に代わって償うために正義が要求する恐ろしい代価を払われたのです。この行為によって、わたしたちは自分の罪を悔い改め再び清くなれるのです。
見よ、神であるわたしは、すべての人に代わってこれらの苦しみを負い、人々が悔い改めるならば苦しみを受けることのないようにした。その苦しみは、神であって、しかもすべての中で最も大いなる者であるわたし自身が、苦痛のためにおののき、あらゆる毛穴から血を流し、体と霊の両方に苦しみを受けたほどのものであった。そしてわたしは、その苦い杯を飲まずに身を引くことができればそうしたいと思った。しかしながら、父に栄光があるように。わたしは杯を飲み、人の子らのためにわたしの備えを終えたのである。それゆえ、わたしは再びあなたに命じる。悔い改めなさい。そうしなければ、わたしは全能の力によってあなたをへりくだらせよう。また、あなたの罪を告白しなさい。そうしなければ、あなたはわたしが語ったこれらの罰を受けて苦しむであろう。(教義と聖約19:16−20)
キリストの人類に対する贖いの影響は、罪の赦し、この世的な肉欲の克服、死の縄を破ること(すべての人が完全な骨肉の体に復活する)、神の御元に住むことができるように一人一人を清める手段を与えることなどに及びます。
イエス・キリストは改宗された人たちの父
ベニヤミン王はモルモン書に出て来る預言者であり王である人ですが、民に真に改宗するためにはキリストの名前を身に受けなければならないと教えました。一人一人は生れ変わったので、キリストの息子そして娘となったのです。
「さて、あなたがたが交わした聖約のために、あなたがたはキリストの子と呼ばれ、キリストの息子および娘と呼ばれる。見よ、それは、今日キリストが霊的にあなたがたを子としてもうけられたからである。あなたがたは、キリストの御名を信じて心が改まったと言う。だから、あなたがたはキリストから生まれ、キリストの息子および娘となったのである。」(モーサヤ5:7)
救い主はまた優しい方で、一人一人の人間が神に従おうと努力するのを導く父親の役を果たしておられます。主は、道であり真理であり命であって、神と共に住むために必要な方法を与えることによって人類を神の御元に導かれます。「主は牧者のようにその群れを養い、そのかいなに子羊を抱き、そのふところに入れて携えてゆき、乳を飲ませているものをやさしく導かれる。」(イザヤ40:11)
イエス・キリストは人類を裁かれる
イエス・キリストは栄光のうちに地球に戻って来られ、福千年の間統治なさいます。すべての人類を裁かれます。「父はだれもさばかない。さばきのことはすべて、子にゆだねられたからである。」(ヨハネ5:22)「わたしがあなたがたに書き伝えるのは、あなたがた全員が、まことにアダムの全人類家族に属するすべての人が、キリストの裁きの座の前に立たなかればならないこと、あなたがたの行いが善いか悪いか、自分の行いについて裁かれるために立たなければならないことを、あなたがたに知らせるためであり(後略)」(モルモン3:20)
イエス・キリストはどのような御方か?
わたしはイエスが永遠の神の御子であると知っています。イエスは地上での生活を通して、人に対する神の愛を体現されました。そして人に、どうすれば神の御元に戻れるかを教えられました。人類の救いに対して責任ある者として、イエスは人を罪から贖いました。主は今日、復活した骨肉の体を持ち生きておられます。そして将来、力と大いなる栄光を携えて戻って来られ、地球を統治なさいます。主は今も、回復された教会である末日聖徒イエス・キリスト教会を、預言者を通して導きいておられます。
イエス・キリストがご自分の責任を完璧に果たされ、また今日もそれを続けておられるということは、一人一人の神の子どもたちが大切であること、そして主の神聖な御子としての役割を証しています。
オルソン・F・ホイットニーによる次の歌詞は私のイエス・キリストに対するこの上なく深い称賛と愛を伝えてくれます。
わが魂の救い主、贖い主
汝の強き手われを癒し
汝の奇しき力われを起こし
苦き杯に甘きを満たす!
何の舌もてわが感謝を告げん、
ああ、慈悲深きイスラエルの神。
されば、わが唇もてそを宣べて
わが命のすべてをもて汝のみ旨を表さん。
わが魂をいさめて糾し
汝と全き調和に至らせたまえ。
主の力強い御手がわたしを癒しました。そして主によってすべての人々は癒されることを知っています。
この記事はデリーサ・ハーグローブによって書かれ、jesus.christ.orgに”Role of Jesus Christ“の題名で投稿されました。
michiru
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