モルモン書は末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン教)の会員によって、聖書の対になる聖典として使われています。
古代アメリカに生きていた人々の中にはイエス・キリストのことを知っている人たちがいたことが明らかにしされています。モルモン書は、数種類の民が聖地からアメリカに渡って来たと教えています。彼らは全くだれもいない地に来たのではありませんでした。しかし、自分たちの固有な国家を作り上げました。2つの主要な民の、もともとより良い方の民は、やがて邪悪になり、紀元後400年頃に、この書の終わりの方に書いてあるように、最後の戦いで滅びてしまいます。
これらの民は彼らの預言者によって予言されてきたしるしによってイエスが生まれたことを知り、またひどい暴風や、深い暗闇が起こったことで、主が殺されたことを知りました。それから、彼らはイエスが天から語られるのを聞き、神御自身が御子のことを証するのを聞きました。
今日お伝えするこの記事では、ごく簡単に救い主が御自身をこれらの他の羊(聖書に触れられている)にお示しになることについて書きます。彼らは最初、主が天使であると誤解しますが、復活されたイエス・キリストであることに気付きます。主が御自分を紹介されたとき、その民は地にひれ伏し、主を礼拝しました。主は彼らが近づいてきて、彼の手や足の釘の跡を見て触れ、主が本当に救い主であられることを確かめるように招かれました。
モルモン書に書いてあるように、イエス・キリストはアメリカ大陸を訪れられた
彼らが主を礼拝し終わると、主は彼らの預言者であり、霊的な指導者であったニーファイを呼んで、彼にバプテスマを執り行う権能を授けました。主はこの権能をほかの者にも与え、儀式の正しい方法も教えられました。そこで教えられた方法(浸礼)とその儀式で使われた言葉が今日もモルモンによって使われています。
「わたしはイエス・キリストより権能を受けたので、御父と御子と聖霊の御名によって、あなたにバプテスマを施します。アーメン」(3ニーファイ11:25)
バプテスマを施す権能を与えることに加え、主は聖霊の賜物を付与する権能も彼らにお与えになりました。イエスはこの民と暫くの時を過ごし、彼らが主の教会を正しくまた適切な権能の下に組織するのを助けられました。主は正しい教義を教え、彼らがもっとよく福音を理解するように助け、山上の垂訓(聖書に記録されている言葉に似た表現で)をお授けになりました。主はまた、彼らが正しい祈り方を理解できるように「主の祈り」を教え、聖餐(聖体礼拝)の儀式を制定なさいました。
最初の日の終わりに、主は彼らが一日中学んだことで圧倒されていると語られました。主は彼らに帰宅し、学んだことについて深く考えるように伝えられました。そして、翌日また戻ってきて教えると告げられました。しかし、彼らの目に涙を御覧になって、それは彼らが主に去って欲しくなかったからですが、そのまま留まられました。主は彼らの中の病人や身体障害者をつれて来るように招かれ、それらの人々を癒されました。
イエスと子供たち
この後、モルモン書の中ではもっとも感動的な場面が続きました。イエスは人々に子供たちを御もとに連れて来るように尋ねられました。子供たちを回りにお集めになると、人々にひざまずくように指示されました。それから、これらの子供たちの前で、主は祈り始められましたが、その祈りがあまりにも力強いものであったため、その大部分は記録することが出来ませんでした。人々は喜びで圧倒されてしまいました。
イエスは子供たちを1人ずつ、御もとに寄せられ、祝福なさいました。一人ずつのために特別に祈られました。すべての子供たちが個人的な祝福や祈りを救い主から受けられた後、大人たちはもう一つの奇跡を目撃することになります。
「また、イエスは群衆に語って、『あなたがたの幼い子供たちを見なさい』と言われた。そこで彼らは、見ようとして天に目を向けたとき、天が開くのを見た。そして、天使がまるで火の中にいるかのような有様で天から降って来るのを見た。天使は降って来ると、幼い子供たちを取り囲み、幼い子供たちも火に包まれた。そして、天使は幼い子供たちに恵を施した。」(3ニーファイ17:23−24)
救い主の訪問は、主にお会いする特権に与った人々に大きな影響力を及ぼしました。すべての人は改宗し、それから何世代にもわたって彼らの多くが個人的に経験した奇跡を反映するような生き方をしました。貧しい人々の世話をし、救い主に教えられたように生き、互いに愛し合いました。
もちろん、やがて救い主に直接あったことのない世代が生まれました。直接目にしたことがないことから、「証拠」がないとして、それは作り話だと考えるようになりました。その文明は正義に生きていましたので、経済的にも恵まれ、そのことによって新しい世代は信仰のない生活に再び戻り、高慢になりました。祝福について神に感謝する代わりに、自分がすぐれているために成功すると考えるようになりました。
なぜイエス・キリストがアメリカ大陸に来られることが意義のあることなのでしょうか?
救い主の訪れのもたらした影響力がモルモン書の民の間では永遠に続くものではなかったのですが、歴史上これらの数日間に起こった異例な出来事は今日の人々の信仰を変えつつあります。モルモンは救い主の生涯について、それが主の地上での生活の前のことでも、その間のことでも、あるいはその後のことでも、どのような情報でも得られたら、大喜びします。そして、彼らは人々にその知識が真実なものであるか祈り求めるように尋ねます。神は忠実で真実を知りたいと望む人々のすべての祈りに答えて下さると約束なさっています。
それについて考えてみて下さい。もしイエスが本当に戻ってきたなら、もし主が携えてこられた福音のメッセージが聖地に居る限られた人々だけでなく、全世界のためであるとしたら、それについて知りたいとは思いませんか?
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