イエスについていく子ども達

毎週日曜日の午前中、わたしはモルモン教の幼稚園児にイエス・キリストの生涯に焦点を当てながら新約聖書を教えています。モルモン教は末日聖徒イエス・キリスト教会のニックネームです。2週間前の日曜日、わたしたちはキリストが弟子たちを召されたときの様子について話し合いました。子どもたちが学んだことを覚えているかは分かりませんが、わたしはその日、子どもたちから学んだことは一生忘れません。

わたしについてきなさいーイエスと子ども

この年代の子供は非常に聡明です。子どもたちはイエスの物語を学ぶことが大好きです。また話し合う題材について深く考えることができます。宗教を幼稚園児に教えるのは初心者の仕事だと思われがちです。しかし子どもは難しい質問をしますから、これは間違った考え方だと思います。

クラスで、イエスが召された男性たちは、イエスが召しを与えるために到着したときには忙しかったのではないかと考えました。マタイ4:18にはイエスがふたりの兄弟、ペテロと呼ばれたシモンとその兄弟アンドレのところに行かれた様子が描かれています。主は彼らに呼びかけ、このように言われました。「わたしについてきなさい。あなたがたを、人間をとる漁師にしてあげよう。」マタイは続けてこのように書き綴っています。「彼らはすぐに網を捨てて、イエスに従った。」

イエスに従うペテロ

主はさらに進んで行かれ、兄弟であるヤコブとヨハネを見つけ出しました。彼らは舟の中で父親と網を繕っていました。主は彼らに伝道の召しをお与えになりました。22節にはこう書かれています。「すぐ舟と父とをおいて、イエスに従って行った。」

イエスの弟子らは、すぐ召しに応じました。このプロセスが続けられました。召しを受けた男性たちは誰一人迷うことなくキリストに従いました。彼らは「すぐに」「即座に」従いました。弟子たちは召されたときに大事な仕事をしていたのだと子どもたちは話し合っていました。1人の女の子が尋ねました。「でも本当に大切なことをしていたの?それともイエス様のことをまだ知らなかったから、自分たちのしていたことが大切だと思い込んでいたの?」

このような瞬間、なぜ神様がわたしたちに幼な子のようになりなさいと言われているか悟るのです。確かに、その時、生活のために働くことは大切なことでした。彼らは自分たちのいるべき場所において、その時に最も大切なことをしていました。そこにイエス様が来られたのです。そしてさらに大切な仕事をお与えになりました。その仕事は無報酬でした。彼らは直感的に理解しました。すなわち救い主が永遠の祝福をもたらすために、彼を助けることは、捕る魚の数、または収入よりも遥かに大切であることを理解したのです。

魚を捕ることは、永遠の命を救うことに比べれば、取るに足らないものに見えたのです。たとえ10分前には大切なことのように見えていたとしてもです。彼らは永遠のレンズから召しを見すえました。するとその瞬間、全てが変わったのです。

子ども達の答え

イエスに従う子ども

わたしは、子どもたちがこの話を理解できるように助けようとしました。しかし子どもたちを助ける必要はありませんでした。わたしはこう尋ねました「想像してみてね。イエス様が今この部屋に入って来られるとします。とても大切な仕事があるので、ここにいるみんなにご自分に従って来るように言われるとします。皆さんはついて行きますか?」

子どもたちは全く迷うことがありませんでした。「もちろん、イエス様ついて行くよ。」

「もし色塗りしているときだったらどうするの?イエス様に色塗りが終わってからにすると言わないの?」

「ううん。イエス様といる方が色塗りよりもいいもの。」

「おやつよりも?」

「うん。」

「何かをしている最中だったら、少し待ってくれるように言わないの?」

「ううん。イエス様を待たせたりはしないよ。」

これこそがわたしが小さい子を教える理由なのです。彼らは優先順位がしっかりとしています。イエスは言われました。「わたしについてきなさい。」わたしの生徒たちはこの呼びかけに熱意を持って応じました。彼らは自分たちの用事を優先させることがありません。何も他に面白いことがないときにだけ、イエスに従うということをしません。イエスがわたしたちの教室に入って来られ招かれるならば、彼らは召しを受けるでしょう。

「すると、イエスは幼な子を呼び寄せ、彼らのまん中に立たせて言われた、「よく聞きなさい。心を入れかえて幼な子のようにならなければ、天国にはいることはできないであろう。この幼な子のように自分を低くする者が、天国でいちばん偉いのである。」(マタイ18:2-4)

 

この記事はテリー・リン・ビトナーによって書かれ、ldsblogs.comに掲載されました。前田美佳子により翻訳されました。

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美佳子さんはモアグッド財団の翻訳者であり筆記者です。ユタ州立大学で音楽療法を専攻した後に、音楽療法士になりました。読書、楽器を弾くこと、文章を書くことが好きです。